【完】強引なイケメンに、なぜか独り占めされています。




胸ぐらを思いきり鷲掴みにされた私は力任せに電柱へと押しつけらた。


一瞬、息が出来なくなるくらい、背中は激しい痛みを負う。



「……勘違いしてんなよ!?オレはな、お前が彼氏つくるとか言ってたから声かけてやったんだよ?キスもさせてくんねぇ彼女を捨ててやったとこだったしな」



彼女を、捨てた……?

それって、サッカー部のマネージャーのこと?



「……っ、や、山本くん……最低っ!」


「ハァ?教室で彼氏欲しい発言してる時点で、誘ってくださいって言ってるようなもんだろ?自分からアピールしてたクセに」


「ちがっ……、」



私はなんてバカだったんだろう。


そんなつもりなんかじゃないのに、うかつに話していたなんて、本当にバカだった。

今さら後悔したって遅くて……。

傘を高くした山本くんは私を睨みつけ、歪んだ唇を寄せてきた。



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