【完】強引なイケメンに、なぜか独り占めされています。




何度も何度も頭の中で広がる光景。

長い前髪、甘くて濃厚な香り、伏し目がちな瞳。

昨日の……突然のキスが私を悩ませている。



「………なみ、」



当の本人は、やっぱり熱が上がったらしく欠席。


果たして明日の臨海学習には来れるのかなって、ひーちゃんは朝イチ私に問いかけてきたけど。


顔を合わせるなんて私にはとても無理……。



「……に、……てるのか!?」



だって、キスなんてされたら……。

アイツは宣戦布告なんて宣言してきたけど。

私にキスするって一体なに考えてるわけ……?



「蜷深仁菜ーーーー!!!」


「ヒィッ………は、はいぃ…………!!」



大変だ……。

私ってば、今は授業中だっていうのに……。



< 184 / 346 >

この作品をシェア

pagetop