【完】強引なイケメンに、なぜか独り占めされています。




 *


「結構、綺麗な部屋じゃない?ベットも意外と大きいしさ!」


「ひーちゃん、ここから海が見えるよ!」



お昼前に到着した宿泊先のホテルは、想像していたよりもかなり大きくて綺麗だった。


ホテルのレストランで昼食をとった私達は部屋に入るなりはしゃいでいる。



「なーんか懐かしいね?小五の林間学校思い出しちゃったわ!ニーナと同じ部屋だったしさー!」



水着に着替え終えたひーちゃんはポニーテールを結び直す。


けど、私は林間学校を思い出して胸に痛みが走る。



ーーーー“ニーナちゃんのお父さんって、なんで死んじゃったの?病気?”



夜のキャンプファイアーの時、唐突に投げ掛けられた質問に私は頭の中が真っ白になってその場から逃げ出したんだ。



< 215 / 346 >

この作品をシェア

pagetop