【完】強引なイケメンに、なぜか独り占めされています。
「な、なにそれ……っ、アンタこそ、小学校の時から変わってないよね……?まだ、そんなことするなんて……っ、」
私に水を飛ばしてきたのはもちろん桐生秋十だ。
しかも、手で作った水鉄砲で………。
「覚えてたんだ?忘れてんのかと思った」
「覚えてるに決まってるでしょ……!!プールの授業中、何度その水鉄砲の攻撃を受けたか……」
こっちは怒ってるっていうのになんでそんな楽しそうに笑うの……?
「わたしも覚えてるわ。ニーナだけ、なかなかテストに受からなかったのよね?」
ひーちゃん、今そんなこと言う……!?
事実……。
私だけみんなとは違うレーンでクロールのテストの練習してたけどさ。
「お前、全然受かんなかったよな?」
「……アンタが邪魔してきたからでしょ!」
息継ぎが下手だとかいちいち文句つけられて、本当に嫌だったんだからね。