【完】強引なイケメンに、なぜか独り占めされています。
「え、あ……ルルちゃん……っ!?って……なんか、おっきくなった?」
ちょっとだけ舌を出して私を見上げるアーモンドアイが愛らしいのは変わらない。
「おっきくなったんじゃなくて、太ったんだよ」
ーーードキリッ
笑いを含んだ声に私がリードを辿ると、当然そこにはご主人様の秋十が立っていた。
チョコレート色の髪が光を浴びてキラキラしてる。
そ、そうだった……。
ルルちゃんがいるってことは必然的に秋十もいるってことなんだから。
なにも、こんなドキっとすることじゃないのに。
「お前、なにしてんの?」
口許に笑みを浮かべて聞いてくる。
白いTシャツの裾が夏の風に小さく揺れた。