【完】強引なイケメンに、なぜか独り占めされています。



 *



ーーー夏の太陽が高い位置にある今日。



「やったぁ!今日から、夏休みじゃんっ!」



ついにみんなが待ちに待った夏休み。
 

校長先生の長いお話が終わると供に終業式が終わった教室で、ひーちゃんがぐーんと伸びをした。



「ねぇねぇ。夏祭りだけど、みんな6時に待ち合わせでいい?」


「ハァ?わざわざ待ち合わせなんかしなくても、河川敷行けば会うだろーが」



颯太の抗議の声にムッと唇を尖らせたひーちゃん、そして晴くんがこっちへと集まってくる。



「あっそ!じゃあ、颯太は一人で来ればいいんじゃない?ひ、と、り、で!わたしと晴とニーナは一緒に行くから!ね?」


「う、うん……」



ふんっ、と鼻を鳴らすひーちゃんに颯太が溜め息をついた。



「……好きにしろよ、」



一度、目が合ったけどすぐに逸らされてしまう。



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