【完】強引なイケメンに、なぜか独り占めされています。
私を視界に映す秋十の瞳がふわりと緩む。
「だから言ったろ?俺は、いつもお前の声に反応してるって」
「……っ、」
そっと伸びてきた手が私の頬に添えられて。
その体温を感じた私の胸はキュッと音をたてる。
ーーー言葉が、声が、ただ嬉しくて。
「私……っ、秋十のこと、大魔王って言ってたんだよ?だけど、違うじゃん……」
突然、私が口を開くと秋十は視線を逸らした。
「ねぇ。私のこと、守ってくれてたの……?」
「……、」
「私にムカついて……それでも、なんで守ってくれてたの?」
ーーーその不器用な優しさで