【完】強引なイケメンに、なぜか独り占めされています。
「なんでも?ほ、本当に?絶対………!?」
それこそ、冗談なんじゃないの?
怪しい……。
確かめるように問いかければ口角を上げて意味深に笑った。
「絶対。それに、なんでお前をいじめてたのか知りたいんだろ?理由、教えてやってもいいよ?」
「…………なに、それ。ムカつくからって理由でしょ?自分でそう言ってたじゃない!」
あの頃の私は、どうしてそんなことでいじめられてるのかわからなかったけど、今ならそれがどんなに身勝手な理由かわかる。
「そうだよ。ムカつくから」
「なっ……!?」
「お前が何を隠してるか、俺は知ってんだぞ?」
「……っ、」
心の奥まで射ぬくような迷いのない瞳は、私を責めているように感じてしまう。
だから、その瞳が、大嫌いなんだ………。
「なーんてな?」
「は……?」
「冗談だよ?なに焦ってんの?」
この大魔王に、一瞬でも焦りを見せてしまった私が情けない!!