【完】強引なイケメンに、なぜか独り占めされています。
「つか、お前付き合ったことないだろ?」
「……私は、これから経験する予定なの!颯太とは違うの!」
いつも女の子にちょっかい出されてて楽しそうな颯太は、きっと私に恋愛経験がないことくらい、お見通しなんだろうけど。
フフンと颯太が得意気に笑った気配がする。
「オレが男のこと教えてやろうか?」
そ、それは遠慮しときたい………。
私の顔をまじまじと見つめて、ククッと肩を揺らしてイタズラに笑う。
「私は真剣なんだから!そうやって冗談ばっかり言ってからかうのやめ……っ、ぎゃあ!?」
ーーードサッ!
いきなり私と颯太の間を割くようにカバンが飛んできて、鈍い音と供に落下した。
な、なに………!?