【完】強引なイケメンに、なぜか独り占めされています。
ビックリして、反射的に飛んできた方向へと顔を向ければ、
「なぁ、結城颯太。俺にも教えろよ?」
どこか冷たい笑みを滲ませた大魔王が君臨した。
まだこんなことしてくるなんて、嫌なヤツ……!
「てめぇ……。あぶねーだろーが!当たったらどーすんだよ!」
舌打ちをした颯太は桐生秋十を睨みつけた。
「命中させるつもりだったんだけど?」
「はっ?てめぇ、まだニーナにそんなことしてんのか?だっせぇヤツだな」
いけいけ颯太、もっと言ってやって………!
私は怒り心頭で心の中で密かに颯太を応援する。
「仁菜にじゃない。お前にだよ?」
「……っ、」
けど、思いがけない発言に、私も颯太も固まってしまったのだった。
終業式までに彼氏をつくるとか大口叩いちゃったけど、私、果たして本当に彼氏が出来るのかな……?