【完】強引なイケメンに、なぜか独り占めされています。
ちょっぴり期待を含んだ顔で私に問いかける。
うーん……。
唸った私は、彼氏をつくるのならまずは恋をしなきゃって、ひーちゃんに言われたことを思い出す。
「……うん!わかった!まずは、隣の席になった男子と仲良く出来るように頑張ってみる!」
「あのねぇ。はぁ……。ダメだこりゃ。そんなに桐生くんが嫌い?これは、もう病気ね」
ひーちゃんは、落胆した様子でおでこに手を当てると、再び溜め息混じりに声をおとした。
恋愛未経験の私だけど恋をするなら優しい人。
そう……。
桐生秋十とは真逆の、私を大切に思ってくれるような人がいい!