【完】強引なイケメンに、なぜか独り占めされています。




ーーーそれからという日々。


非常に心臓に悪いことばかりが続いた。



「ニーナこっちだ!パスっ!」



額を流れる汗が眩しく光る颯太が颯爽と走りながら私に手をあげた。


体育の授業はサッカーで、グラウンドを半分に分け、練習を終えたあと、試合が始まった。



「っ、おい!どこ蹴ってんだよ!」


「………ご、ごめん颯太!ひーちゃん!そっち行ったよー!」



颯太ってば授業の内でもこういう勝負ごとには本気になるんだから!


グラウンドを走る背中を眩しく感じながら、日中の強い陽射しに目を焼いた。


はぁ……。

颯太みたいに他の男子とも喋れたらなぁ。


相変わらず彼氏作りになんの進展もないまま時間だけが流れていく。


本当にこれじゃ彼氏なんか出来る気がしない……。



「…………あっ!!ニーナ危ない!」


「えっ!?」



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