【完】強引なイケメンに、なぜか独り占めされています。
時間よ、今すぐ戻れ……!!
そしてほんの少し前の私にここは危険だと伝えてほしい。
タイムマシーンとか降ってこないかな?
とにかく私はもう逃げたい…………!
「ねぇ。オレに何か用があったんでしょ?」
「え……っ、」
「だってここに来る大半の子はみんなそうだから」
ユキノ先輩のスカートから見える太ももに這わせた手を離しながら、ニコリと笑う。
この状況に不釣り合いな爽やかスマイル……。
言えない。
まさか女の子を押し倒していたアナタに、遥々告白しに来ました!なんて、とても言えない。
「ふんっ!どうせアナタも、堤くんに相手してもらいに来たんでしょ?」
相手………?
ニヤリ、と嫌な笑みを浮かべたユキノ先輩。