【完】強引なイケメンに、なぜか独り占めされています。




「日和、オレがあの時ーーー、」


「っ、うるさいうるさい……!!もう、思い出したくないの!構わないでよ!」



今度こそ、怒った顔をして叫んだひーちゃん。



「やっぱ怒ってるじゃん」



晴くんは表情一つ変えずにポツリと声を落とすと、その場を立ち去っていった。



「……ひーちゃんいいの?晴くん行っちゃったよ?」


「そうだぞ日和。アイツって、日和の幼馴染みなんだろ?追っかけないのか?」



私と颯太の問いかけに無言で頷いた。


二人にはきっと何かがあったんじゃないかって思ってしまうけど、深くは聞かないんだ。


誰だって触れてほしくないことはあるものだから。



< 87 / 346 >

この作品をシェア

pagetop