【完】強引なイケメンに、なぜか独り占めされています。
6月の昼下がり。
ど、ど、ど、どうしよう……!!!
明日はもう学校だっていうのにアイツのブレザーは私の部屋にかけられたままだ。
土日を挟んだせいもありまだ返せてない……!
「ごめんね……?日曜日だっていうのに、今日も仕事で家にいれなくて」
ブレザーとにらめっこをしていたら仕事の支度を終えたお母さんが声をかけてきた。
「ううん。お母さんは私のために頑張って仕事してくれてるんだもん!でも、あんまり無理しないでね?」
私が学校のない日曜日に勤務することを、いつも心苦しいと言ってくれるお母さん。
だけど、子供の頃から私のためにずっと頑張ってくれてることを知ってるよ。
「ありがとう。よかったわ。あ……そうそう。そのブレザー、秋十くんに早く返しなさいよ?明日は学校なんだから、ないと困るでしょう?」
「うぅ……、」