言えない言葉
そんな不可思議な感情に苛まれていた時、ふ とこんな静かな場所には不似合いな歌声が流れ込んで来た。

『ひとりで遊ぶのは つまんない
だけど、あなたはいつもひとりぼっち
だから、ねぇ あたしが一緒にいてあげる これからは・ずっと一緒』

余りにも澄んだ幼い歌声が、辺りを包み込む。
綺麗なのに、何処かゾッとする歌声だった。

それっきり、音も何もかも途絶えてしまった。 またひっそりとした静寂が戻って来た。

俺は、何だか訳の分からない不安に侵され・気がついたら教室を後にしていた。

もしかしたら・これは夢なのかもしれない。
そう、これは余りにも現実味を帯びた夢なのだと・思って歩み始めた。
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