永遠の果て。
「えっ…えっ…なんで…」
予想もしていなかった事態に、頭がついていかない。
「おー、綾川じゃん」
名前!知ってくれてた!!
「う、うん。たま…あ、木戸くんは?何してるの?」
「俺は~…癒されてんの」
「…へ?」
キョトン、と目を丸くする。
夕焼けの、やわらかくてあたたかいオレンジ色の光が、彼を優しく包み込む。
淡いオレンジ色の髪の毛が、ふわふわと柔らかく風に揺れる。
滑るように落ちたまつげの影が、彼の頬になめらかに映る。
あたしはその姿を、頭の中に焼き付けるようにシャッターを押した。
少し悲しげな、儚く切ないその姿を
いつもは見せない彼の弱さを
あたしには見せてもいいと思ってくれたのかな?