断罪アリス


「大体、アンタは一般常識が無いんだよ!これだから箱入り娘は!」




「えー、そんなこと言うなら藤邦に文句言ってよ。私はその藤邦に育てられたんだから」



「文句が言えたら言ってるわ!」



「いや、私に言えてるんだから言えるでしょ」



「~~~っ!この減らず口!そうだ、病院で頭を見てもらうと良い。その減らず口は病気だ。皆実何とか病院で見てもらえ!」




「そんな病気ないよー。それに、そこはうちの経営する病院」




……何かこの二人のやり取り、コントみたいに見えてきた。




目の前で繰り広げられるコントに似た会話に乾いた笑い声が漏れる。



ふと、窓が叩かれる音がした気がした。



いつの間にかベッドから降りたアリスさんの脇を抜けて、叩かれた窓の方へ向かう。



カーテンを開ければ、そこには屋根伝いで来た莉瑚がいた。











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