断罪アリス
それから俺も部屋の電気を消して、ベッドに入った。
暗くなった室内には既に二つの寝息が聞こえる。
「寝るの早いな、この二人……」
暗くて見えないけど二人の方をチラリと一瞥して、天井を見上げた。
何か昨日の今日で疲れた。
殺されかけたり、護衛がついたりと今までの日常とはかけ離れたこと。
それがこれからは当たり前になるかもしれない。
あの紅い瞳の男が捕まらない限り……。
「もう普通の日常は送れないのかな……」
もう訪れないかもしれない平穏な日常を恋しく思いながら、俺は目を閉じる。
目を瞑ったら、疲れていたのかすぐに意識は眠りへと落ちていった。