断罪アリス
「おいおい、天河。この美男美女は誰だよ!?」
すると、翔平が興味津々というように俺の肩に手を置いてきた。
「ん?俺の知り合い」
「それは分かるわ!いつの間に知り合ったって意味だよ!」
「お前には教えない」
肩に手を置いてきた翔平の手を叩くと、アリスさんと風間さんの背中を押した。
そして、一方的に「じゃあな」と行って、その場から立ち去る。
「何?どうしたの、小鳥遊君?」
「アイツに俺が置かれている状況を話せば、バレると明日には大学中に広まってます。なので、早々に退却します」
翔平は口が軽い。
アイツにバレて、面倒になったことがこれまでに何回あったことか。
それなのに、機密事項が多いであろう検事になろうとしているなんて世も末だ。
俺が背中を押しながら答えると、風間さんは苦笑いを浮かべていた。