断罪アリス


「四人揃って、何してるんですか!?此処なら俺は一人じゃないから安心って──」



そこで俺はハッと我に返った。




まずい、此処には事情を知らない莉瑚達がいる。



そっと莉瑚達の方を見れば、未だに翔平を弄くり倒していた。




でも、和泉だけはまっすぐ俺の方を見ている。




「……アリスさん?」




よく見れば、和泉が見ているのは俺じゃなくてアリスさんだった。




和泉を見る彼女の顔が少し険しくなる。




「和泉……」



アリスさんは初対面のはずの和泉の名前を知っていた。



ということは二人は知り合い?




「コトリ君、ちょっと場所を移そうか。和泉、君も来て」




彼女は踵を返すと風間さん達を連れて、学食を出て行った。



俺達も莉瑚達に一声かけて、学食を出る。





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