断罪アリス


「お?これはもしかして……」



黛の弾んだ声が聞こえた。



俺は胸の痛みに耐えながら、黛を見た。




「お前……、何か知ってるのか……?」




「……さぁな。俺よりも切碕サンやそいつらの方が詳しいぜ」




「!?」




「さぁて、面白くなってきたし、切碕サンのところに戻って報告するかー」




黛はダガーナイフをしまうと、颯爽とその場から走り去った。




「あんにゃろ……っ!」




そんな黛を羽取さんが追う。





「コトリ君、大丈──」



「アリスさん、まだ俺に何か隠し事をしてるんですか?」




アリスさんに視線を合わせずに問うと、彼女の動揺が伝わってきた。







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