断罪アリス

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「うわぁ……」




蓬條の本邸に着くと案内されたのは本邸ではなく、敷地内にあるゲストホールだった。



そこは何処かの教会では無いのかと錯覚するほど綺麗な所だった。





ガラス張りの床の下には水が張られていて、水耕栽培されている花が咲いている。





ホールの奥ではオーケストラの生演奏が行われているし、談話する人々もテレビや雑誌で見かける著名人ばかりだ。




……俺、絶対場違いだろ。




「コトリ君、どうしたの?顔が真っ青だよ」




「何か住む世界が違う気がして……」




「いや、同じでしょ。てか、これくらい普通じゃない?」





既にウェルカムドリンクを受け取って、場に馴染んでいるアリスさん。




いや、普通じゃないです。




そう言いたかったけど、呆れすぎて言葉にならなかった。




こんな自由な人でも、アリスさんはお嬢様なのだと改めて実感した。






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