断罪アリス
そんな俺の反応に、アリスさんはニヤリと笑った。
「もしかして、コトリ君。キスとかしたことないの?初だねー」
しまった、アリスさんの弄りスイッチが入った。
嘘ついたらそれでも弄られるし、正直に話しても弄られる。
どちらに転んでも俺にはマイナスだ。
こうなったら……。
「ど、どっちだと思います?」
こう言えば、さすがのアリスさんだって──。
「んー、いたでしょ?彼女」
まさかの即答。
アリスさんは考える素振りも見せず、顎に手を当てて俺をじっと見てくる。
そして、言葉を続けた。