断罪アリス



「天河、彼女に何かあったのか?」




「分からない。でも、嫌な感じがする……」




「なら、彼女の所に行ってみる?」




すると、俺の部屋で寝ていたはずのアリスさんが二階から降りてきた。





もちろん、その後ろには風間さんの姿もある。




「アリスさん……」




「気になるんでしょ?なら、行くよ」




アリスさんが言い終えるか、俺が走り出すのが早かったかは分からない。




気付いたら、俺はスマホ片手に家を飛び出していた。




ほぼ全力疾走の俺の後をアリスさん達が追いかけてきている気配を感じる。




胸がざわつく。



凄く嫌な感覚だ。






「コ、コト、リ君……っ!ダッシュ……し、過ぎ……っ!」




後ろからアリスさんの息が切れた声がしたけど、今は構ってはいられない。




路地を走りながらスマホを取り出すと、入れっぱなしにしていた固定電話の電話番号をアドレス帳の中から見つけ出す。




そして、そこに電話をかけた。





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