断罪アリス
バスで大学に着き、ゼミのある場所へ向かうとやはり視線は俺たち二人に向けられている。
「天河君と莉瑚ちゃん、また一緒だね」
「やっぱり、付き合ってるのかなー」
等と話し声が聞こえるが、莉瑚は気にしていないようだった。
莉瑚が気にしてないなら俺も変に気にするわけにはいかない。
空いている座席に行こうと階段を降りていると、一人の男子が手を振っているのが見えた。
「天河ー、朽月ー!こっちこっち」
呼んでいたのは友人の翔平で、その隣には莉瑚の友人の柳がいた。
ちなみに莉瑚のフルネームは朽月莉瑚という。