断罪アリス


「ちょっとアリスさん!今、フライングしませんでしたか!?」




愛しい彼は喪服の上着を脱いでいて、ネクタイを緩めて腕捲りをしていた。





そして、その彼の前にはTシャツにアングル丈のパンツを姿の綺麗な女がいる。




「してないよー!ほらほら、早く来ないと私がご飯作っちゃうよー!」



何故か、二人は全力疾走をしていた。




何してるんだろ……?




「それは止めてください!なず姉に俺が殺されます!」




「だったら、早く来な──わっ!」




振り向きながら走っていた女は体勢を崩して、転びそうになった。




そんな彼女の手を彼は掴んで、転びそうになるのを防いだ。




「転ぶかと思った……。コトリ君、ありが──わっ!」





でも、彼はわざと手を離して、彼女に尻餅をつかせる。




「コトリ君!?」




雨が降った後だからその女は尻餅をついたせいで、パンツが濡れてしまっている。




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