断罪アリス


考えただけで悪寒が走った。




「早くアリスに連絡──」





『僕は切碕。巷で騒がれてる猟奇的殺人事件の首謀者だよ』





ノイズの消えた放送からは切碕の抑揚のない声が聞こえる。





「切碕の奴!そんなこと言ったら、パニックになるだろう!?」




和泉がスマホを耳に当てながら、流れる放送に怒りを露にしていた。




「って、電話通じないし!」




『今、警察に通報しようとした君。無駄だよ、通信機器は僕の仲間が使えなくしてるから』




行動を読んだかのような切碕の言動に、和泉は忌々しそうにスマホを乱暴にテーブルに置いた。





『さて、本題に入ろうかな。学内にいる君達に僕の考えたゲームに参加してもらいたい。って言っても拒否権は無いよ』




ゲーム?




拒否権のないゲームって一体……。





『僕の考えたゲーム、その名も……≪捕まったら終わり。君は逃げ切れるかな?警察と泥棒ゲーム≫!』





警察と泥棒ゲーム?




ケイドロのことか?






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