断罪アリス
item.3 than anyone else
その夜。
俺はベッドに寝転がりながら電気が消えて暗い天井を見上げていた。
アリスさん達は昼間に疲れたのか、既に眠っている。
「柳が親を殺してたなんてな……」
あの柳が犯罪を犯しているなんて今でも信じられない。
でも、アリスさん達の元にいて、そういう扱いをされているということは事実なのだろう。
「……って、俺も人のこと言えないか」
手を持ち上げて、天井に向かって伸ばす。
俺の中には≪僕≫がいる。
殺戮を好むもう一人の人格が……。
昼間、危うく≪僕≫に意識を飲み込まれそうになった。
もし、飲み込まれていたら俺はどうしていた……?