断罪アリス
≪星司side≫



俺と潮の出逢いはもう25年も前だ。




あの頃の俺は出世コースに乗っていたキャリア組ではあったが、まだ刑事になりたてだった。



事件が起きれば現場に行き、捜査する。




それが当たり前だと思ってた。




だが、俺に待っていたのはそんなドラマみたいな甘いものではなかった。




「小鳥遊、今日お前に連れて行きたい所がある」




ある日、先輩刑事が俺にそう言った。




当時警察内でとある噂があった。





警察のごく一部の人間が三名家と政府の協力を受け、法の裁きを出来ない人間が裁く人間を飼っている──と。





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