断罪アリス


「玖下摂紀君」




その視線の先にいるのは玖下さんだ。




「僕に何の用がある?それに、僕はお前なんかとは行かない」




玖下さんがハッキリとそう言うと、切碕はクスクスと笑った。





「いや、君は来るべきだよ。何せ、君は僕の息子だからね」




突然すぎる切碕の言葉に、その場にいた皆言葉を失う。




玖下さんが切碕の息子?




そんなことって──。




「嘘を吐くな!僕の父親は──」



「君は父親を知らないだろ?ただ、母親から最低な男だった、大人になったら僕を殺せと言われ続けていた」




「…….っ!」




「摂紀君……いや、摂紀。君は僕の可愛い息子だ」




切碕は赤い目を細めて、玖下さんを見つめている。




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