断罪アリス
屋上から降りる階段を下っていると音もなく、一つの影が隣に現れた。
私の助手をしている風間朱鷺(カザマ トキ)だ。
「話は済んだの、アリス?」
「とりあえずね。でも、なっちゃんには荷が重い役割かもね」
「小鳥遊七砂がその役割を果たせなかったら?」
「……その時の為の保険を今から作りに行くんだよ」
なっちゃんは多分役割を果たせない。
だったら、保険をかけておくことに越したことはない。
保険の意味が分からない朱鷺は私の隣で頭を捻っていた。
さぁ、保険を作りに行くとしようか……。
≪アリスside end≫