断罪アリス
「朽月!止めろ、娘相手に!」
見兼ねた父さんが江莉子さんを止めるが、彼女はそれを無視してて莉瑚に近付いた。
そして、銃口を莉瑚は向ける。
親が子を殺す……。
あってはならないことだ、止めないと……。
分かっているのに俺の体は動かないし、江莉子さんが止めるとも思えない。
「莉瑚がこんなことになったのは私のせい。……親子揃って叶わない相手に恋するなんて馬鹿よね」
「──っ!あたしはアンタとは違う……っ!あたしは……天河は……っ!」
「大丈夫よ、莉瑚……。一人では逝かせないから……」
江莉子さんの言葉に、莉瑚の顔が恐怖に歪んだ。
「才暉、一飛!止めろ!」
「朽月を押さえろ!」
と同時に、アリスさんと父さんが叫んだ。