断罪アリス


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「アリスさん、そろそろ日が暮れます。帰りましょう」




俺は智さんが眠る墓石の前に佇むアリスさんに声をかけた。




彼女は葬儀の間も今も一度も涙を流していない。




ただ、無表情に前を見ていた。




俺の言葉に彼女はコクリと頷いて、歩き出す。




俺もその後についていく。




が、アリスさんはピタリと足を止めた。




「アリスさん?」





急に足を止めたアリスさんの視線の先には切碕が立っていた。







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