断罪アリス
高貴な空気が漂ってるというのに、アリスさん達は平静としている。
まあ、自分達も高貴な身分だからね。
庶民の俺とは違うからね。
「えー、何処なら良いの?」
「俺が落ち着ける場所であれば」
「え、うちは落ち着けないの?」
だから、それを言ってるんですよ。寿永さん。
俺は天然っぽい寿永さんの言葉に、無意識にため息が漏れた。
もう何か疲れた……。
「──で、俺達を呼び出した理由は何だ?」
すると、理事長は怜悧な眼差しを寿永さんに向けた。
アリスさんも理由を知らないらしく、寿永さんを見た。