断罪アリス
≪アリスside≫



目の前には朱鷺とそれを追いかける切碕の仲間がいる。




コトリ君が必死に追っているけど、なかなか追いつかない。




ふと、一瞬バイクが失速した。




「コトリ君！？」




運転するコトリ君の体が力が抜ける。




けど、それは一瞬ですぐに力が入った。





スピードも前と同じくらいか、それ以上出ている。





それなのに、車を交わすことで落ちるスピードが落ちることはない。




……待って、何か違う。




さっきまでのコトリ君は追いつこうとする必死さが滲み出ていたのに、今はそれを感じられない。




まるで、追いつける自信があるかのようだ。




それに、今のコトリ君の雰囲気はあの時と同じだ。




「君はもう一人のコトリ君……？」




そう、あのもう一人のコトリ君が出てきた時と──。




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