断罪アリス
「朱鷺は殺させない」
華奢な体で俺を幾度となく救ってきたアリス。
何で、アリスはこんなにも──。
「……切碕、お前は誤解をしているよ」
アリスを一瞥した小鳥遊君は切碕を見据える。
「誤解?」
「僕は天河で、天河は僕だ。天河が守るものは僕も守る。天河が人殺しを拒むなら僕も拒む。つまり──」
一瞬で小鳥遊君を包む空気が変わった。
そして──。
「──俺はお前なんかと行かない!」
いつもの小鳥遊君と同じ気配がした。
何なんだ、一体……。
でも、一つ決めた。
俺はもう逃げない。
絶対やり遂げる。
例え、それがアリス達と二度と会えなくなってしまうことになっても──。
≪朱鷺side end≫