断罪アリス


「日本政府がやってることが露見したら暴動が起きるね」



朱鷺は呆れながらしゃがむと、彼の頬をツンツンとつつく。



せっかく、気絶させたのに起こす気?




そんな朱鷺の手を叩くと睨み付けた。




「……その為に三名家がバックにいるんでしょ。それに、あれが行われてなければ、アンタは産まれてないのよ?」



日本を牛耳る三名家……、寿永家、蓬條家、藤邦家。



その三名家がバックアップをして日本政府が行っているのは人道に反していること。



その為、それは政府と警察、自衛隊の上層部しか知らないトップシークレットとされている。



「別に俺は好きで産まれたじゃないよ。むしろ産まれなければ、こんな風に生きなくて済んだ」



朱鷺は悲しそうにそう言った。




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