断罪アリス
「私は子供か!?てか、何で此処にいる!?」
「え、此処うちの経営する病院だし。それに、久々に叔父さんに挨拶でもしようと思ってさ」
叔父さん?
頭を傾げていると、アリスさんは俺の方を見て笑った。
「此処の院長が私のお父さんの弟なの。私から見たら叔父さんにあたるんだ」
話によれば彼女の父親である智さんは藤邦の遠い親戚の生まれで、幼い頃から優秀で先代当主に頭脳を買われて、現当主の婚約者となったらしい。
「騒がしいと思えば、またお前の仕業か。アリス」
ふと、呆れたような声が後ろからした。
振り向けば、そこには智さんによく似た男の人が立っている。
「あ、叔父さん」
叔父さんということはこの人が皆実の院長先生か……。
「アリス、お前も良い年なんだからいい加減大人しく出来ないのか?」
「んー、さぁ?お父さんの子供だしねー」
「……そういうところ、兄さんじゃなくて義姉さんに似て欲しかった」
院長先生がは呆れたようにため息を吐くと、俺となず姉の方を見た。