断罪アリス
「ありがとう……ございます……」
結局お礼しか言えなかった。
これから俺は彼女達に守られることになる。
でも、俺は彼女達の真意を知らない。
彼女達は俺の味方であって味方ではない。
俺を守るのではなく監視し、来るときにはその命を捕るために傍にいたんだ……。
それに気付くのはもう少し先。
でも、気付いたときにはもう遅かった。
そのときに残されていた俺の選択肢は殺されるか、自ら命を絶つか。
その二択しかなかった──。