断罪アリス
「うるさいよ、君達」
離れた所にいた紅い瞳の男の声に、四人は身体を揺らして押し黙った。
「「「不機嫌だねー、切碕」」」
紅い瞳の男の傍にはそっくりな容姿をした三つ子の少女達がいて、彼の顔をつついている。
「不機嫌じゃないよ。ただ、面倒なんだ」
紅い瞳の男はそっくりな容姿をした三つ子の少女の一人の頭を撫でた。
一人だけ撫でたことにもう二人の少女が「「ずるーい!」」と騒いでいた。
「面倒とはどういうこと?」
ふと、彼の背後に黒髪の美しい女が現れた。
そんな彼女の姿に、紅い瞳の男は目を細めた。