断罪アリス
「アンタが一緒に寝たら、天河を襲いかねない!」
……え。
なず姉の発言に、俺は呆気を取られる。
俺がアリスさんに襲われるとか無いでしょ。
まさかのアリスさんではなく、俺の心配だったことになず姉が重度のブラコンだと改めて感じた。
「大丈夫大丈夫、襲わないって。でも──」
アリスさんはイタズラを思い付いた子供のように笑うと、俺のいるベッドに乗っかってきた。
そして、壁に俺を追いやる。
「言われると襲いたくなるんだよねー」
目の前には惑わされるには十分な程整った顔があり、その顔には妖艶な笑みが浮かべられていた。
「あ、アリスさん……っ!?」
俺はつい顔を赤らめ、たじろいでしまう。