Spice‼︎
今夜いつもの場所で
「藤城、今夜いつもの場所で。」

桐原課長にすれ違いざまに言われた。

そして梨花は定時であがると
桐原と待ち合わせのバーに行く。

見回すと桐原の姿はまだなかった。

「キールください。」

カウンターに座り、桐原が来るのを待つ。

隣のカップルの話を盗み聞きしたり
携帯をいじりながら30分が過ぎた。

桐原は必ず遅刻する。

それでも梨花はキチンと時間を守った。

少しでも早く桐原に逢いたかったからだ。

入り口のドア側が開き、足音が聞こえる。

これで何人目だろう?

(あ、桐原課長の足音だ。)

梨花は振り向いて微笑むと桐原も微笑み返す。

そして2人でバーを出て食事をして
ホテルに向かう。

「朝からずっと梨花が抱きたかった。」

桐原はそう言って梨花の身体に触れる。

「朝から?やらしい。そんな事考えて仕事してたの?」

梨花は胸に顔を埋める桐原の頭を抱きしめる。

桐原の舌が梨花の胸の先端を捉えると
梨花は可愛い声で啼き始める。

「エッチな声出すなよ。堪らなくなる。」

桐原は梨花の脚を開き舌を落とした。

梨花が腰をくねらせ、快感に顔を歪ませる。

「動くよ。」

桐原が腰を落としゆっくりと梨花の上で動くと
梨花は首を振りながら気を失わないように耐え続ける。

「もう…ダメ。限界…」

やがて桐原に飲み込まれるように真っ白になる。

全てが終わると桐原は梨花の髪を撫でシャワールームに向かう。

「もう帰るの?」

「悪い、今日は向こうの母親が来てる。
あんまり遅いと煩くてな。」

さっきまでの情熱的な桐原はもういない。

人が変わったように梨花の前で良い夫の顔に戻る。

「そう。」

「梨花は聞き分けがいいから助かる。

また近いうち、埋め合わせするから。」

そして梨花の額にキスをすると部屋を後にした。

梨花はしばらく部屋で過ごし
ホテルを出ると家の近くのバーですこし飲んで
真っ暗な部屋に戻った。




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