Spice‼︎
桐原と最初に寝た夜のことを思い出して
梨花は桐原が欲しくなる。
欲しくなったらお互い呼び出してもいい約束だが
梨花からは決して連絡しなかった。
梨花はお財布だけ持って
コートを羽織ると近くのバーへ飲みに行った。
「梨花さん、いらっしゃい。」
桐原と初めて飲んだ席に座ると
横から男が話しかけてきた。
「藤城さん…ですよね?」
横を見ると二つ隣の席にあの風間健斗が座っている。
「あ、風間くん?」
「俺のこと知ってるんですか?」
「何でこんなとこで?」
「俺の家、ここの近くなんです。」
「え?わたしも!」
「多分そうかなって思ってました。
たまに見かけたんで…」
「そうなんだ。ここにはよく来るの?」
「いえ、今日初めてです。
あの…隣いいですか?」
梨花が頷くと桐原に口説かれた席に風間が座った。
「やっぱりカッコ良いね。
近くに座ると緊張する。」
「え?藤城さんは僕なんか目じゃないでしょ?」
「どうして?」
「もっと大人な男が好きかなって。」
何となく桐原との事を見透かされてる気がした。
「そういう風間くんは茉美ちゃんみたいな可愛い子がすきでしょ?」
「茉美ちゃん?」
「本部長の娘の坂下茉美。この前も見てたでしょ?」
「誰が?誰を?」
「照れなくていいよ。
風間くんが茉美ちゃんを見てるのわかってるんだから。」
「藤城さんは自分だと思わなかったんですか?」
「え?」
これが風間健斗との歪んだ恋の始まりだった。
梨花は桐原が欲しくなる。
欲しくなったらお互い呼び出してもいい約束だが
梨花からは決して連絡しなかった。
梨花はお財布だけ持って
コートを羽織ると近くのバーへ飲みに行った。
「梨花さん、いらっしゃい。」
桐原と初めて飲んだ席に座ると
横から男が話しかけてきた。
「藤城さん…ですよね?」
横を見ると二つ隣の席にあの風間健斗が座っている。
「あ、風間くん?」
「俺のこと知ってるんですか?」
「何でこんなとこで?」
「俺の家、ここの近くなんです。」
「え?わたしも!」
「多分そうかなって思ってました。
たまに見かけたんで…」
「そうなんだ。ここにはよく来るの?」
「いえ、今日初めてです。
あの…隣いいですか?」
梨花が頷くと桐原に口説かれた席に風間が座った。
「やっぱりカッコ良いね。
近くに座ると緊張する。」
「え?藤城さんは僕なんか目じゃないでしょ?」
「どうして?」
「もっと大人な男が好きかなって。」
何となく桐原との事を見透かされてる気がした。
「そういう風間くんは茉美ちゃんみたいな可愛い子がすきでしょ?」
「茉美ちゃん?」
「本部長の娘の坂下茉美。この前も見てたでしょ?」
「誰が?誰を?」
「照れなくていいよ。
風間くんが茉美ちゃんを見てるのわかってるんだから。」
「藤城さんは自分だと思わなかったんですか?」
「え?」
これが風間健斗との歪んだ恋の始まりだった。