Spice‼︎
梨花はその夜、
桐原に呼ばれた。
場所はヒロの勤めるバーだった。
「どうして今日はここなの?」
「なんとなく。
風間の監視役も風間が来なきゃここには来ないしな。」
風間はどうしているのだろう?
梨花はそれが聞きたくても桐原には聞けなかった。
「今夜はお前の部屋でいいかな?」
「え?」
梨花はヒロの顔を見た。
ヒロは聞こえてるにも関わらず、
動じる事もなく、黙って仕事をしている。
「部屋は困る。」
「彼に悪いから?」
桐原はヒロの顔を見て言った。
「バーテンさん、部屋使っても良いかな?」
ヒロは嫌とも言えずに笑顔で答えた。
「あそこは元々梨花さんの部屋ですからね。
梨花さん、終わったら連絡して。」
終わったらって言われると何だか生々しい感じがした。
桐原は梨花を困らせるためにワザとこの場所を選んだのだと思った。
梨花は気まずいながらも桐原を部屋に入れた。
「あのバーテンダーと毎晩ここでしてるのか?」
桐原は梨花をベッドに押し倒してそう聞いた。
「趣味悪いですよ。」
顔を背けようとする梨花の顎を掴んで
無理矢理自分に視線を向けさせると桐原は言った。
「風間…婚約破棄するぞ。」
「え?」
梨花の心の中に風間への思いの火がふたたび灯る。
「お前…どうするんだ?
まさか俺と風間とバーテンダーを三股するつもりじゃないだろうな?」
「風間くんは私のところに戻るかなぁ…」
「お前とやり直したくてアイツは全てを捨てる気だぞ。
戻るに決まってるだろ?」
桐原はそう言ったけど…
梨花は風間がもう戻ってこないような気がしていた。
桐原に呼ばれた。
場所はヒロの勤めるバーだった。
「どうして今日はここなの?」
「なんとなく。
風間の監視役も風間が来なきゃここには来ないしな。」
風間はどうしているのだろう?
梨花はそれが聞きたくても桐原には聞けなかった。
「今夜はお前の部屋でいいかな?」
「え?」
梨花はヒロの顔を見た。
ヒロは聞こえてるにも関わらず、
動じる事もなく、黙って仕事をしている。
「部屋は困る。」
「彼に悪いから?」
桐原はヒロの顔を見て言った。
「バーテンさん、部屋使っても良いかな?」
ヒロは嫌とも言えずに笑顔で答えた。
「あそこは元々梨花さんの部屋ですからね。
梨花さん、終わったら連絡して。」
終わったらって言われると何だか生々しい感じがした。
桐原は梨花を困らせるためにワザとこの場所を選んだのだと思った。
梨花は気まずいながらも桐原を部屋に入れた。
「あのバーテンダーと毎晩ここでしてるのか?」
桐原は梨花をベッドに押し倒してそう聞いた。
「趣味悪いですよ。」
顔を背けようとする梨花の顎を掴んで
無理矢理自分に視線を向けさせると桐原は言った。
「風間…婚約破棄するぞ。」
「え?」
梨花の心の中に風間への思いの火がふたたび灯る。
「お前…どうするんだ?
まさか俺と風間とバーテンダーを三股するつもりじゃないだろうな?」
「風間くんは私のところに戻るかなぁ…」
「お前とやり直したくてアイツは全てを捨てる気だぞ。
戻るに決まってるだろ?」
桐原はそう言ったけど…
梨花は風間がもう戻ってこないような気がしていた。