Spice‼︎
梨花は風間にキスをされただけで
気持ちが戻ってしまいそうだった。

あんなに一緒にいて幸せだった時間は今までなかったからだ。

風間のキスはだんだん深くなって
梨花の身体の奥がまた疼き始める。

「梨花さん…」

風間に名前を呼ばれると梨花は風間が欲しくて堪らなくなる。

自分から風間にキスをして
風間は触って欲しい場所に手を触れていく。

「梨花さん…ずっと抱きたかった…」

風間が梨花のシャツのボタンを外し肌が露わになると
左胸に口付けて強く吸った。

風間の印が梨花の白い肌に赤く浮き上がる。

「これで梨花さんはまた僕のモノです。」

そして梨花は風間と今までの時間を埋めるように
深く愛し合った。

風間にやっと身体を放してもらって梨花が時計を見るともう日付は変わっていた。

「もうこんな時間。帰らなきゃ。」

梨花が起き上がって服を着ようとすると
風間が梨花の腕を掴んで抱き寄せた。

「帰らないでください。
今日は朝まで一緒に…ダメですか?」

梨花も帰りたくなかった。

でもヒロが待ってると思うと
そういう訳にはいかない。

「明日も仕事だし…

ヒロくんも帰って来るから。」

「梨花さん…あの人とは別れて。

また一緒に暮らしましょう。」

梨花はすぐに返事が出来なかった。

「まだそんな気持ちにはなれない。

それに…
風間くんのお父さんもそれは許さないと思う。」

そう言うと風間の手が梨花の掴んだ腕を離れた。

父親がまた梨花に何かするかも知れないと思うと怖かった。

梨花は服を着ると部屋に戻った。

既にヒロは帰っていて何も聞かずにただ

「おかえり。」

と微笑んだ。


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