Spice‼︎
そして夕方まで眠り、
夜は2人で食事に出かけた。

風間のマンションの近くにある
イタリアンの店だ。

「高そう。」

「奢りますから。」

「そういう問題じゃないけど…」

風間は慣れた様子でメニューを決めて
ワインを選んだ。

「普段はどういうところで食事するんですか?」

「もっと手軽な店で。」

「食事がメインじゃないから?」

「どういう意味?」

「不倫なんてsexがメインでしょ?」

「バカにしてる?」

「いえ。桐原課長は男から見ても魅力的ですから。」

「風間くん、プライベートには触れないでって言ったよね?」

梨花は食べる手を止めてワインを飲み干す。

「すいません。ヤキモチです。」

その言葉に梨花はドキッとする。

ヤキモチ妬かれるのが何より面倒くさいのに
風間に言われると
桐原に妬かれた時みたいにときめいた。

その想いを掻き消すように梨花は風間にキツく言った。

「今度そんな事言ったら、オモチャ手放すから。」

風間は少し笑って

「すいません。」

と頭を下げた。

「それじゃあ会社の話は禁止にしましょう。
社内恋愛だと会社の話になりがちでしょう?」

「そうね。

じゃあ何の話にする?」

「梨花さん…今、僕とのこと社内恋愛って認めましたね?」

「え?」

「愛されてるオモチャ…ですね?」

「…うん。」

そして梨花はその夜も風間と過ごした。

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