Spice‼︎
麻美が店に入ると店にはまだ女性の客は居なかった。
久しぶりに美しい新規の客が来て
店内の男はみんな一瞬、麻美を見た。
キチンと髪を束ね、
真っ白なボウタイのブラウスに
大きな花柄のスカート、
そしてネイビーのジャケットを羽織っている麻美は
誰が見ても完璧な美しい仕事の出来る女性という感じだった。
「いらっしゃいませ」
とヒロがニッコリと微笑む。
「今晩は。」
と麻美も笑顔で応えた。
「あの…ここのお客さんで梨花さんという女性がいらっしゃると思うんですが…いつも何時頃いらっしゃいますか?」
ヒロは思わぬ来客に目を見張り
その名前を聞き返した。
「梨花さん…ですか?」
麻美が頷くとヒロが警戒しながらもう一度聞く。
「梨花さんに逢いに来たんですか?」
「はい。どんな人なんでしょう?」
「いつもここに来るのは9時過ぎですよ。
綺麗な人で…私の友人です。
彼女と待ち合わせですか?」
ヒロが探りを入れようとすると
そこへ風間がやって来た。
「山崎さん、早速梨花さんに逢いに来たんですか?」
ヒロはキョトンと2人を見ている。
「あ、ヒロさん、いつもので。」
と風間が注文して、ヒロはバーボンを入れて風間の前に置いた。
「どういう関係?」
とヒロが風間に聞くと
「桐原さんの彼女です。」
と答えた。
ヒロは頷きながら何となくいい気持ちがしなかった。
桐原と梨花が結ばれない事を願っていたが
あんなに梨花に夢中だった桐原が3年も経たないうちに梨花を忘れて別の女を作った事に少し腹が立った。
梨花の方はまだ明らかに桐原を引きずっていたからだった。
久しぶりに美しい新規の客が来て
店内の男はみんな一瞬、麻美を見た。
キチンと髪を束ね、
真っ白なボウタイのブラウスに
大きな花柄のスカート、
そしてネイビーのジャケットを羽織っている麻美は
誰が見ても完璧な美しい仕事の出来る女性という感じだった。
「いらっしゃいませ」
とヒロがニッコリと微笑む。
「今晩は。」
と麻美も笑顔で応えた。
「あの…ここのお客さんで梨花さんという女性がいらっしゃると思うんですが…いつも何時頃いらっしゃいますか?」
ヒロは思わぬ来客に目を見張り
その名前を聞き返した。
「梨花さん…ですか?」
麻美が頷くとヒロが警戒しながらもう一度聞く。
「梨花さんに逢いに来たんですか?」
「はい。どんな人なんでしょう?」
「いつもここに来るのは9時過ぎですよ。
綺麗な人で…私の友人です。
彼女と待ち合わせですか?」
ヒロが探りを入れようとすると
そこへ風間がやって来た。
「山崎さん、早速梨花さんに逢いに来たんですか?」
ヒロはキョトンと2人を見ている。
「あ、ヒロさん、いつもので。」
と風間が注文して、ヒロはバーボンを入れて風間の前に置いた。
「どういう関係?」
とヒロが風間に聞くと
「桐原さんの彼女です。」
と答えた。
ヒロは頷きながら何となくいい気持ちがしなかった。
桐原と梨花が結ばれない事を願っていたが
あんなに梨花に夢中だった桐原が3年も経たないうちに梨花を忘れて別の女を作った事に少し腹が立った。
梨花の方はまだ明らかに桐原を引きずっていたからだった。