Spice‼︎
梨花は一度自分の部屋に戻って急いで着替えると
いつもの時間通りに会社に向かった。

身体が少し怠い。

朝からハードな運動をした感じだ。

「おはようございます。

昨日はありがとうございます。

藤城チーフが二次会に来ないって言ってくれて
助かりました。

一次会でお開きになって…課長に付き合わされずに済みました。

大丈夫でしたか？

課長にかなり絡まれてましたよね？」

梨花は幹事だった部下が心配していたので

「ああいうの慣れてるから大丈夫よ。

昨日はお疲れ様。ありがとう。」

と労いの言葉をかけた。

「おはようございます。

昨日は歓迎会ありがとうございました。」

「あ、あぁ。」

多村は焦っていたが何事も無かったように平然としているフリをする。

酒の勢いで梨花の膝に手を置いたりした事は無かった事にしてるようだ。

そして梨花はいつも通りの仕事を始めた。

昼休みに風間がランチに誘ってきた。

梨花は会社から少し離れた定食屋で風間と待ち合わせた。

「昨日は何処に？」

「うん…ホテルに泊まった。」

風間はそれを聞いて相手が桐原だと察した。

「電話何だったか気になって…」

「うん…」

梨花は答えずに黙々とランチを食べ続けた。

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