Spice‼︎
「それですがったんだ?
助けてくださいって?」
すがったという言い方は良くないと思ったが
風間はやはり面白く無かった。
「そうよ。助けてもらったの。
じゃなきゃあの多村課長にセクハラされてた。」
「梨花さんはそんなに弱くないでしょう?」
「それでも上司よ。私の歓迎会だし…
二次会とか誘われたら…
死ぬ程行きたくなかったし、
断る口実が欲しかったの。
だから風間くんにお願いしようとしたんじゃない?」
梨花が必死で言い訳してるようにしか風間は思えなかった。
「今夜は僕の所に帰って来てくれますよね?」
梨花は黙って頷いた。
「だったらもういいです。」
風間はそれだけ言うと席を立った。
「先に戻ります。」
梨花はその後ろ姿を見ながら
桐原のことを考えていた。
「風間くんが居ればあんな人…要らないよ。」
自分に言い聞かせるような独り言を呟いて
梨花は目の前のカプチーノを飲み終わると仕事に戻った。
そして夜になると風間の部屋に戻る前に
ヒロのバーに寄った。
「いらっしゃいませ。」
ヒロは梨花の顔を見て何か思い詰めているように見えた。
「何か問題でも?」
梨花は溜息をついて
「なんかヒロくんと暮らしてたころが懐かしくなったな。」
と言った。
ヒロは笑って
「いつでも相手しますよ。」
と冗談ぽく言ったが
その気持ちに嘘はない。
ヒロも希との生活にホトホト疲れていた。
助けてくださいって?」
すがったという言い方は良くないと思ったが
風間はやはり面白く無かった。
「そうよ。助けてもらったの。
じゃなきゃあの多村課長にセクハラされてた。」
「梨花さんはそんなに弱くないでしょう?」
「それでも上司よ。私の歓迎会だし…
二次会とか誘われたら…
死ぬ程行きたくなかったし、
断る口実が欲しかったの。
だから風間くんにお願いしようとしたんじゃない?」
梨花が必死で言い訳してるようにしか風間は思えなかった。
「今夜は僕の所に帰って来てくれますよね?」
梨花は黙って頷いた。
「だったらもういいです。」
風間はそれだけ言うと席を立った。
「先に戻ります。」
梨花はその後ろ姿を見ながら
桐原のことを考えていた。
「風間くんが居ればあんな人…要らないよ。」
自分に言い聞かせるような独り言を呟いて
梨花は目の前のカプチーノを飲み終わると仕事に戻った。
そして夜になると風間の部屋に戻る前に
ヒロのバーに寄った。
「いらっしゃいませ。」
ヒロは梨花の顔を見て何か思い詰めているように見えた。
「何か問題でも?」
梨花は溜息をついて
「なんかヒロくんと暮らしてたころが懐かしくなったな。」
と言った。
ヒロは笑って
「いつでも相手しますよ。」
と冗談ぽく言ったが
その気持ちに嘘はない。
ヒロも希との生活にホトホト疲れていた。